失敗しない領収書の書き方!勘定科目、金額、宛名など必須項目を徹底解説!

領収書って、意外と書き方を間違えたり、必要な情報が抜けていたりすることがありますよね。

このページでは、領収書の書き方における必須項目を日付、金額、宛名、但し書き(勘定科目)、発行者情報に分けて徹底解説!具体例を交えながら、それぞれの項目の正しい書き方をステップバイステップで説明するので、誰でも簡単に完璧な領収書を作成できるようになります。
さらに、領収書に関するよくある疑問(再発行、訂正方法、電子領収書の法的効力、レシートとの違い、印紙の必要性など)にも詳しく答えています。

手書き、パソコン作成、領収書発行ソフト・アプリなど、作成方法別の注意点、領収書の保管・管理方法まで解説しているので、この記事を読めば領収書に関する悩みは全て解決!

確定申告や経費精算で困ることなく、スムーズに手続きを進められるようになります。

領収書とは、金銭の授受を証明する重要な書類です。

ビジネスシーンはもちろん、日常生活でも様々な場面で必要となるため、正しい書き方や保管方法を理解しておくことが大切です。

領収書は単なる紙切れではなく、取引の証拠として法的効力を持つ重要な書類です。

正しく作成・保管することで、トラブル発生時のリスク軽減にも繋がります。

なぜ領収書が必要なのか

領収書が必要な理由は主に以下の通りです。

  • 経費精算:会社員の場合、出張旅費や交際費などの経費精算に領収書が必須です。
  • 確定申告:個人事業主やフリーランスの場合、確定申告の際に領収書が経費の証明として必要になります。医療費控除など、個人が税金の控除を受ける際にも必要です。
  • 取引の証明:商品やサービスの購入、支払いを証明する証拠となります。万が一のトラブル発生時、取引内容を明確にするために役立ちます。
  • 会計処理:企業は会計処理を行う上で、領収書に基づいて帳簿を作成します。正確な会計処理は、健全な経営に不可欠です。
  • 予算管理:家計簿をつける際にも領収書を活用することで、支出を把握し、無駄な出費を抑えることができます。

特にビジネスシーンでは、領収書の発行と受領は必須です。

適切な領収書がない場合、経費として認められない可能性があります。

領収書のもたらすメリット・デメリット

領収書には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリットデメリット
経費精算や確定申告に利用できる取引の証拠として有効支出の把握、予算管理に役立つ不正会計の防止に繋がる紙媒体の場合、保管場所が必要紛失のリスクがある偽造される可能性がある作成に手間がかかる場合がある

これらのメリット・デメリットを理解し、適切に領収書を発行・管理することが重要です。

近年では、電子領収書の普及により、紙媒体のデメリットを軽減できるようになってきています。

freeeやマネーフォワードクラウドなどのクラウド会計ソフトを活用することで、電子領収書の発行・管理が容易になります。

領収書を正しく書くことは、経費精算や確定申告において非常に重要です。

この章では、領収書の必須項目と、手書き・パソコン・アプリなど、作成方法別の手順を詳しく解説します。

領収書の必須項目

領収書には、法律で定められた必須項目があります。
これらの項目が欠けていると、正式な領収書として認められない場合がありますので、必ず記載しましょう。

項目説明具体例
日付領収書を発行した日付を西暦で記入します。2024年3月15日
金額領収金額をアラビア数字で記入します。円未満は省略せず、「00」と記入します。10,000円
宛名領収書を受け取る個人または企業の名前を記入します。個人事業主の場合は屋号も併記しましょう。山田太郎 様
(または、山田商店 山田太郎 様)
但し書き(勘定科目)品目やサービスの内容を具体的に記入します。これは経費精算や確定申告の際に重要な情報となります。書籍代、セミナー参加費、交通費(例:東京-大阪新幹線代)、飲食代(例:取引先との会食)など
発行者情報領収書を発行する個人または企業の氏名(または名称)、住所、電話番号、屋号(個人事業主の場合)などを記入します。株式会社ABC商店
東京都千代田区〇〇 1-2-3
TEL:03-XXXX-XXXX

領収書の正しい書き方の手順

領収書の書き方は、手書き、パソコン、領収書発行ソフト・アプリを使う場合でそれぞれ異なります。それぞれの方法について詳しく解説します。

手書きの場合

手書きで領収書を作成する場合は、専用の領収書用紙を使用するか、白紙に必要事項を記入します。

誤字脱字に注意し、修正液や修正テープは使わず、二重線で訂正し、訂正印を押しましょう。

金額や宛名は特に丁寧に記入することが大切です。カーボン紙を使って複写を作成しておくと、保管にも役立ちます。

パソコンで作成する場合

パソコンで領収書を作成する場合は、WordやExcelなどのソフトを使用し、テンプレートを利用するか、自分で作成します。

必須項目を漏れなく入力し、印刷前にプレビューで確認しましょう。専用の領収書用紙に印刷することも可能です。

また、freeeやマネーフォワードクラウドなどの会計ソフトにも領収書作成機能が備わっているものがあります。

これらのソフトを利用すれば、データ管理も容易になります。
office テンプレート/領収書

領収書発行ソフト・アプリを使う場合

領収書発行ソフトやアプリを使用すると、手軽に領収書を作成できます。

「Misoca」や「RECEIPT POST」などのサービスがあり、無料または有料で利用できます。
これらのサービスでは、スマホやタブレットからでも領収書を発行でき、データ管理も簡単です。また、電子領収書の発行にも対応しているサービスもあります。

クラウド上でデータが保存されるため、紛失の心配もありません。
さらに、会計ソフトとの連携機能を備えたサービスもあり、経理業務の効率化にも繋がります。
領収書テンプレート|無料で登録不要|オンライン利用可

領収書に関して、多くの人が抱える疑問や注意点をまとめました。

正しく理解して、トラブルを未然に防ぎましょう。

領収書の再発行はできる?

領収書の再発行は、基本的には可能です。ただし、発行元の対応によって異なるため、まずは問い合わせてみましょう。紛失や破損した場合は、再発行が必要となります。再発行時には、元の領収書の内容がわかるものがあるとスムーズです。

領収書の訂正方法は?

領収書の金額や宛名などに誤りがあった場合は、二重線で訂正し、訂正印を押印するのが一般的です。修正液や修正テープの使用は避けましょう。
訂正箇所が多い場合は、再発行を依頼する方が適切です。
また、金額を訂正する場合は、元の金額と訂正後の金額の両方を明記する必要があります。

電子領収書の法的効力は?

電子領収書は、紙の領収書と同様の法的効力を持ちます。
電子帳簿保存法に基づき、一定の要件を満たせば、電子データでの保存が認められています。
タイムスタンプや電子署名など、改ざん防止のための措置が重要です。

領収書とレシートの違いは?

領収書とレシートは、どちらも金銭の授受を証明する書類ですが、発行の目的が異なります
領収書は、金銭の受け取りを証明するために発行されるのに対し、レシートは、主に販売記録として発行されます。
領収書には、宛名や但し書きが必須ですが、レシートには必ずしも必要ではありません。

以下の表で違いをまとめました。

項目領収書レシート
発行目的金銭の受け取り証明販売記録
宛名必須任意
但し書き必須任意
法的効力ありあり(領収書として使用可能な場合も)

印紙は必要?

領収書の金額が5万円以上の場合、印紙税法に基づき収入印紙を貼付する必要があります。
印紙税額は、領収書の金額によって異なります。
領収書に印紙が貼られていない場合、脱税とみなされる可能性があります。

下記の表で金額と印紙税額の関係をまとめました。

領収書金額印紙税額
5万円以上100万円以下200円
100万円超200万円以下400円
200万円超500万円以下1,000円
500万円超1,000万円以下2,000円
1,000万円超金額に応じて変動

ただし、領収書ではなく請求書に印紙を貼るケースや、印紙税が非課税となる場合もありますので、詳しくは国税庁のウェブサイトなどを参照ください。

領収書には様々な種類があります。作成方法や発行元によって異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

手書き領収書

手書き領収書は、最もシンプルな領収書です。

専用の領収書用紙や、白紙に必要事項を記入して作成します。手軽に作成できる反面、記入ミスや改ざんの可能性があるため注意が必要です。
特に金額を訂正する場合は、二重線で消して訂正印を押すなど、正式な方法で行いましょう。

パソコンで作成した領収書

パソコンで作成した領収書は、専用のソフトやテンプレートを使用して作成します。

見やすく、正確な領収書を作成できることがメリットです。
また、データとして保存できるため、管理も容易になります。ExcelやWordなどの一般的なオフィスソフトでも作成可能です。 

無料で利用できる領収書作成ツールも多数公開されています。

宛名や但し書きなどをあらかじめ登録しておけば、効率的に領収書を作成できます。

領収書発行ソフト・アプリで作成した領収書

領収書発行専用のソフトやアプリを使用すれば、より効率的に領収書を作成・管理できます。

クラウド型のサービスであれば、データのバックアップや複数端末でのアクセスも可能です。

freeeやマネーフォワードクラウドなどの会計ソフトにも領収書発行機能が備わっています。
 これらのサービスを利用することで、経理業務全体の効率化を図ることができます。

機能によっては、電子帳簿保存法に対応した電子領収書の発行も可能です。

クレジットカード利用時の領収書

クレジットカード利用時の領収書は、加盟店が発行するものです。

クレジットカード会社が発行する利用明細書とは異なります。

利用明細書は領収書の代わりにはなりませんので注意が必要です。 

クレジットカードで支払った場合でも、領収書を発行してもらうようにしましょう。
ただし、公共料金や通信費などのように、利用明細書が領収書の代わりとなる場合もあります。

公共料金の領収書

電気料金、ガス料金、水道料金などの公共料金の領収書は、各事業者が発行します。

最近はWeb明細書が主流になりつつあり、紙の領収書を発行していない事業者も増えています。

 Web明細書をダウンロード・印刷することで、領収書の代わりとして利用できる場合がほとんどです。

領収書の発行が必要な場合は、各事業者に問い合わせてみましょう。

タクシーの領収書

タクシーの領収書は、乗車時に運転手に依頼することで発行してもらえます。

降車時に受け取るレシートとは別に、正式な領収書を発行してもらうことが可能です。

法人利用などで領収書が必要な場合は、乗車前に運転手に伝えておきましょう。

電車・バスなどの領収書

電車やバスなどの領収書は、自動券売機や窓口で発行できます。

ICカード乗車券を利用した場合も、領収書の発行が可能です。

SuicaやPASMOなどのICカード乗車券の利用履歴は、駅に設置されている端末やウェブサイトで確認できます。 

必要に応じて、領収書を発行しましょう。

インターネット通販の領収書

インターネット通販で商品を購入した場合、領収書は各通販サイトによって異なります。Amazonや楽天市場など、大手通販サイトでは、注文履歴から領収書をダウンロード・印刷できるようになっています。 領収書の発行方法が不明な場合は、各通販サイトのヘルプページなどを確認しましょう。

宿泊施設の領収書

ホテルや旅館などの宿泊施設では、チェックアウト時に領収書を発行してもらえます。領収書には、宿泊料金だけでなく、飲食代やその他サービスの料金も含まれる場合があります。 宿泊プランの内容によっては、領収書の発行方法が異なる場合があるので、事前に確認しておきましょう。

領収書の種類発行元入手方法
手書き領収書発行者自身手書きで作成
パソコン作成領収書発行者自身パソコンソフト/テンプレート使用
領収書発行ソフト/アプリ発行者自身専用ソフト/アプリ使用
クレジットカード利用時の領収書加盟店決済時に発行
公共料金領収書各事業者Web明細/郵送/窓口
タクシー領収書タクシー運転手乗車時に依頼
電車・バス領収書駅窓口/自動券売機窓口/券売機で発行
インターネット通販領収書各通販サイトサイトからダウンロード/印刷
宿泊施設領収書宿泊施設チェックアウト時に発行

領収書は、種類によって発行元や入手方法が異なります。

それぞれの特性を理解し、適切に管理しましょう。

領収書は、税務調査や経費精算などで必要となる重要な書類です。

適切に保管・管理することで、スムーズな手続きが可能になり、思わぬトラブルを防ぐことができます。

この章では、領収書の保管方法と管理方法について詳しく解説します。

領収書の保管期間

領収書の保管期間は、法律で定められています。

法人であれば、原則7年間の保管が義務付けられています。
これは法人税法や消費税法に基づくもので、税務調査が入った際に領収書を提示できないと、追徴課税を受ける可能性があります。

個人事業主の場合も、事業所得に関する領収書は7年間の保管が必要です。

また、商法に基づく会社法では、決算に関する重要な書類は10年間の保管が義務付けられています。
そのため、領収書によっては10年間の保管が必要となる場合もあります。

保管期間を過ぎた領収書は、シュレッダーなどで適切に破棄しましょう。

領収書の整理方法

領収書を保管する際には、日付や勘定科目ごとに整理することが重要です。
これにより、必要な領収書をすぐに探し出すことができます。

具体的な整理方法としては、以下のような方法が挙げられます。

  • ファイルに綴じる:日付順、勘定科目順、取引先順など、自分に合った方法でファイルを分け、領収書を綴じて保管します。クリアファイルを使うと領収書の内容を確認しやすいため便利です。
  • 封筒で保管する:月ごと、勘定科目ごとなどに封筒を分け、領収書をまとめて保管します。封筒に日付や勘定科目を記載しておくと、後から見返す際に便利です。
  • バインダーに綴じる:穴あけパンチで領収書に穴を開け、バインダーに綴じて保管します。インデックスを付けると、さらに整理しやすくなります。

これらの方法を組み合わせて、自分に合った整理方法を見つけることが大切です。
また、領収書を整理する際には、原本を大切に保管し、コピーが必要な場合はコピーを使用するようにしましょう。

領収書管理アプリの活用

近年では、スマートフォンアプリを使って領収書を管理する方法も普及しています。

領収書管理アプリを活用することで、領収書の撮影、データ化、検索、保管を一括で管理できます。

主な領収書管理アプリには、以下のようなものがあります。

アプリ名主な機能
マネーフォワード クラウド経費領収書撮影、OCRによるデータ化、経費精算機能
freee (フリー)領収書撮影、OCRによるデータ化、会計ソフトとの連携
Dr.Wallet (ドクターウォレット)領収書撮影、OCRによるデータ化、家計簿機能

これらのアプリは、OCR機能を搭載しており、領収書の写真を撮るだけで文字情報を自動で読み取ってくれます。
これにより、手入力の手間を省き、効率的に領収書を管理することができます。
また、クラウド上にデータを保存することで、データの紛失リスクを軽減できるというメリットもあります。自分に合ったアプリを選び、活用を検討してみましょう。

領収書は、経費精算や確定申告、税務調査など、様々な場面で必要となる重要な書類です。

適切な保管方法と管理方法を実践することで、スムーズな手続きが可能になり、ビジネスの円滑な運営につながります。

本記事で紹介した方法を参考に、領収書管理の効率化を図りましょう。

この記事では、領収書の書き方について、必須項目や具体的な手順、よくある疑問などを網羅的に解説しました。

領収書は、経費精算や確定申告において重要な証拠書類となるため、正確な発行と適切な管理が欠かせません。
特に、日付、金額、宛名、但し書きは必須項目であり、漏れなく記載する必要があります。

金額はアラビア数字で明確に、宛名は正式名称で記載しましょう。

但し書きは、具体的な内容が分かるように記載することが大切です。

勘定科目は、会社の経理規定に則り適切なものを選択しましょう。

手書き、パソコン、領収書発行ソフト・アプリなど、様々な作成方法がありますが、いずれの場合も必須項目を漏れなく記載することが重要です。
また、電子領収書の法的効力についても解説しました。

電子帳簿保存法に基づき、適切な方法で保存すれば、紙の領収書と同様に有効です。

領収書とレシートの違い、印紙の要否についても理解しておきましょう。

領収書は取引の証拠となる重要な書類ですので、適切な保管期間と整理方法を参考に、管理アプリなどを活用して効率的に管理することをおすすめします。

この記事が、皆様の領収書作成と管理の一助となれば幸いです。